製版
製版に今求められるのは、
高度な技術と人の感性。
印刷不況といわれる現代ですが、一方で印刷物を作るからには高付加価値を求められることが増えています。Webやスマホといった情報伝達形態が多様化し、情報伝達においての印刷物の重要性が低くなったのと同じくして、アナログの印刷物ならではの手に取る喜びというものの演出を求められるようになったといえるでしょう。
当社の製版部門は、印刷における高付加価値の入り口にあたります。ネット印刷の製版部門は高度に自動化されたシステムとなっていますが、当社は高付加価値に対応するため、効率化を図りながらも職人技的な技術で高付加価値を支えています。
高付加価値印刷の代表格である広演色インキ(カレイドやブロードインキ)を使った高演色印刷(「蜷川実花様 写真集 『Vira』」、「GASBOOK35 TAKURO TAMAYAMA」など)、モノクロ調の写真を印刷するのに圧倒的な深みを与えるダブルトーンやトリプルトーンなど(野村佐紀子様 写真集 『Lirio』、村越としや様写真集 『より深い静けさのために風は唱う』、森山大道写真集成 第4弾「写真よさようなら」など)は、その表現方針にそってプリンティングディレクターが手法や程度などを設定、それにもとづいて製版部門の職人たちが最適な処理を行って作り上げていきます。
もちろん、そういった特殊な手法ばかりでなく、通常のカラー印刷の処理でも違いは大きく出てきます。様々な絵の具はもちろん、金箔などの金属地などの表現も求められるマレットジャパンさまの美術品カタログ。いかに美術品の世界観を、印刷物で再現するか。色を合わせこむのはもちろん、線の強さ、あせた感じ、べったりした質感といった雰囲気の再現も必要です。しかも、高価な作品たちなので、持ち出すこともかなわず、オペレータは現物を見ないまま営業の指示に従って合わせこんでいるのです。営業の的確な指示とそれに従って確実に修正を加えられるオペレータの合わせ技といえますが、誠晃印刷の品質の一端を表すものといえるでしょう。
普通の写真集などでもRGBデータからのCMYK変換修正も任されることが多いです。色変換の基準となる独自のICCプロファイルを用いてデータ(色調)の方向性を管理し、プリンティングディレクター交えて方向性を決め込み、印刷物になった際に最適な表現となるように設計していきます。
ここできちんとデータを作り上げないと、いくら後工程で調整したところで、限度があります。データを投げると簡単に出力される、というプリンターとはわけが違い、高度な印刷物は、まず製版部門での高度な作業が必須となるのです。




