印刷現場レポート

当社は営業(本社)と印刷を行う工場がともに都心にあり近接しています。
営業と印刷現場が密に連携できるため、クオリティに対するお客様のご要望をダイレクトに実現することが可能です。
その一連の流れを「マレットジャパン様」の事例でご紹介させていただきます。
マレットジャパン様は、オークション業界の中でも新進気鋭の会社様で、カタログもとてもこだわっておつくりになられています。

まずは、画像と出品リストをいただきます。画像は、事前にカメラマンさんと当社製版技術者で打ち合わせをさせていただいて、それに基づいた撮りかたをしていただいています。やはり、修正が多くなると、それだけうまく上がる率は下がってしまいますし、余計な修正はコストアップのもと。

出品リストに基づいて、レイアウトをしていきます。基本フォーマットは、すでにひな形をデザイナーに作らせて固めてありますので、作業として落としこんでいきます。しかし、絵はいろいろなサイズや比率があるので、うまく配置していくのは結構大変。

いただいた画像は、CMYK変換をして、まず画像のみで出校します。この変換も、誠晃印刷独自の変換テーブルを用いています。やはり、品質重視で行きたいですからね!コストの面から、この件では出校にデジタルコンセンサスを採用しています。インキとは厳密には違いますが、色調のマッチングはとってあるので、かなりのレベルであわせこんでいくことが可能です。

先方さんと画像の確認作業。一番気を使うところです。現物(おっと、これはいくらで落札されるのでしょうか?)と見比べながら、色を合わせこんでいきます。当社営業が色調の修正内容を打ち合わせし、現場に持ち帰ります。
絵画は、特に絵の具はインキとは組成が違い、4色のかけあわせでは出ない色も多数存在します。また、現代美術に多い蛍光色やメタル調のものもまた、再現が難しいものです。営業は、色調の再現が出来る出来ないを見極め、適切な提案をしていきます。時には、蛍光色をくわえて、特色として色を作りこむこともあります。

会社に持ち帰り、製版の技術者にインプットします。工場が都心に存在すればこそ、こういった流れが容易に実現できるのです。場合によっては、オペレーターが営業に同行して色の打ち合わせを行うことや、この現場に現物を持参いただくこともあります。 この作業を複数回繰り返します。

レイアウトは、カンプの状態でお出しをし、ご要望を入れながら文字の修正などを行い、固めていきます。

折り出し。最終段階でレイアウトと色が一緒になったデジタルコンセンサスを出します。ここまでくると、あと少しです。  ・・・と思ったら、出品中止の作品が!!レイアウトは変えられませんが、索引などは修正が発生します。

責了〜下版作業。責了は責任校了の意味で、この赤字を反映させて進めてくださいということ。営業は現場に対して、間違いのない様に印刷原稿を作成し、指示を記載します。

やっと印刷!当社の印刷技術者は、こういったうるさいものはお手の物。しかし、直接作品を目にしている担当営業が立会いを行います。やはり、絵の印象だとかは、校了紙にプラスアルファをしたほうが、間違いなく再現できます。印刷工場も、すぐ近くにあるのが、当社の強み。ものによっては、色をいじった製版技術者も立会いに参加します。もちろん濃度管理などは行っていますが、我々はその上を目指したいのです。数値ばかりでない、血の通った印刷。当社の印刷は、そんな印刷です。

製本してご納品。このカタログは、通常の無線綴じ(アジロ綴じ)といわれる綴じ方です。表紙にはマットPP貼りの加工がしてあります。
お喜びいただければ、何よりです!!ありがとうございました!!