誠晃印刷の想い

いまや当社の実績では、おかげさまで森山大道氏や蜷川実花氏をはじめとした著名な写真家さんの写真集、吉田ユニ氏をはじめとしたアート本のガスブックシリーズ、英国の世界的デザイナー集団OK-RMさまの冊子、松井冬子氏のジークレープリント、美術品のカタログなど多数あります。これも昔から誠晃印刷では高精細印刷、FMスクリーン、高演色印刷、特色を使ったダブルトーン、トリプルトーン、ジークレーなどの技術に積極的に取り組み、研究を重ね、さらに一工夫してさらなる高みに昇華させ、それがご評価をいただいてきた結果でしょう。当社がそんなDNAを持つに至った経緯をちょっとご紹介させてください。

誠晃印刷は創業より常に品質・技術・実質志向を基本姿勢に発展した会社です。
創業社長(現会長)はオフセット印刷の技術者でした。

 当社が東京で創業した1970年代当時は高度経済成長期。印刷需要が急拡大しているところですが、まだまだオフセット印刷の機械もインキも紙も性能が満足いくものではなく、高品質の印刷物を常に提供し続けることは至難の業でした。別の印刷会社の製造した印刷物の得意先提出用の見本分のみを当社でつくる、などという信じられない仕事があったような時代です。印刷技術のレベルがもろに製品に現れた時代で、そこで技術を磨いて当社の基礎を築いていったのです。

 現在では印刷機などの性能も飛躍的にあがり、それなりの印刷物を製造することはさほど難しいことではなくなりました。一方で、デジタル化の進展で、ありふれた印刷物のニーズは減ってきています。これからの印刷物は、物理的な役目を担ったもの(例えばパッケージ・包装材など)、もしくはモノとして見る人に感動を与え、手元に残しておきたくなるようなもの(例えば写真集など)に集約していくのではないでしょうか。いずれも、デジタルでは実現できない価値の部分であり、誠晃印刷の使命はそれらを次の時代に残していくことと考えています。

  誠晃印刷では、様々な技術を磨いてきました。しかし、印刷は目指すべき理想の地点にむけて、安定的に近づけて製品にしていくことが重要で、様々な技術はあくまでそのための手段なのです。例えば美術品のカタログであれば、理想の基準は現物の絵画であり、単体でいくらきれいに見える印刷物でも、本物との色の乖離が激しければ品質が良いとは言えません。ホームページなどでは、単に技術名称をウリにしている会社も多く見受けられますが、当社のスタンスは全く違います。

 当社では印刷立ち合いも積極的にお受けしています。デザイナーさん、写真家さん、アーティストさんの理想の色は、最終的にはご本人たちの感覚の中にあることが多いためです。色校正で詰めたうえで、最後のひと押しをしていただくには、印刷立ち合いは有効な手段なのです。

 印刷物の構想段階から参加させていただく場合には、当社のプリンティングディレクターが活躍します。早い段階から色の方向性を共有させていただき、現場に対して細やかに指示を出し、場合によっては特別な技術の採用もご提案しながら、最終的に製品が出来上がるまで伴走させていただきます。色と印刷の専門家として、お客様の理想イメージを具現化していくその役目は、とても重宝されております。

 印刷後の加工(ポストプレス)も、同様に様々なご要望にお応えしてきています。感動を与える印刷物は、同時に感動を支える加工が必要ですが、変化が大きい分思わぬ落とし穴に落ちぬよう、綿密な打ち合わせと検証が必要となります。現場主義の誠晃印刷の真価が発揮されるところでもあります。

  当社では、実績が最も正確に価値を表せるものと考え、掲載をお許しいただいたものに限って、一部実績としてホームページに掲載させていただいております。先にご紹介した著名な制作物が目を引きますが、是非変わった意匠を加えた作品にもご注目ください。こういったものは着想したデザイナーさんと当社で様々な検討を重ね、現場との綿密な調整・検証の結果生み出された作品たちです。美術館やアパレル系のカタログなどもありますが、これらはもれなく服の色の合わせこみを綿密に行っています。中小企業の印刷専門家集団ならではの緻密さです。

  最近はジャパンクオリティを求め、海外からの引き合いも増えております。社会の中での印刷物の位置づけが変わり、ニーズが変わっている一方で、日本のモノ作りの世界的評価が上がってきています。誠晃印刷は、高品質な印刷専門家集団として、次世代の印刷物を提供できるよう、さらに研鑽を積んでまいります。これからの私たち誠晃印刷に、どうぞご期待ください。

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