出版印刷

製本に関する言葉は、それ以外でも一般的には聞きなれないものも多いです。花布、スピン、小口、見返し、チリ、フォローバック、タイトバック…。それだけ、奥が深いといえますね。それらは、本の長い歴史の中で培われてきたものです。本が作られる数は確実に減ってきており、製本所の数も、熟練した職人も少なくなってきてしまっています。しかし、情報の伝達という意味ではインターネットでも済むかもしれませんが、その質量を伴った本の価値が失われてしまうことはないでしょう。

誠晃印刷と出版業

古くからの東京の文化の中心で、出版・印刷業が集約していた飯田橋。誠晃印刷でも、出版関係の印刷ももちろんやっております。誠晃印刷ではグループ会社に出版社『大誠社』があり、『珈琲時間』といった雑誌や、学術本、書籍、コミックなども刊行しております。印刷は誠晃印刷でおこなっており、編集サイドとの連携をとった印刷管理が可能になっています。カラー印刷はもちろんですが、モノクロ印刷に有利な1c+1cの両面機も2台稼働し、文庫やコミックといったものの対応も得意です。取次への納品といった、実務的な処理も可能です。
そんな流れもありますので、誠晃印刷では様々な形で出版物の依頼をいただきます。美術本や写真集などは、印刷の品質設計のところから慎重に行う必要がありますが、そういったものは担当営業に加えて、当社のプリンティングディレクター(PD)も含めて打ち合わせを行っていきます。なんといっても、現場と営業が一体ですので、社内外問わず打ち合わせがしやすく、実際の現場レベルでの仕様上の問題点の洗い出しが可能となっています。

出版物の難しさ

昔は、出版物の奥付には、印刷会社の名前と、製本会社の名前が表記されるのが普通でした。それは、編集者・著者などと並んで、印刷と本づくりも同様に重要視されていた証拠です。裏を返せば、本来はそれだけ複雑で難しく、簡単に処理できるものではないということなのです。私たちのところには、お困りの事案のお問い合わせが増えてきていますが、多くは細かいところまでの打ち合わせと技術的な詰めができていないのが原因のように感じます。そこまで対応できない印刷会社さんがやはり多くなっているのでしょうか。
誠晃印刷では、写真集などは、カメラマン様やアートディレクター様の意向を聞きながら、色や表現の方向性を定め、製版処理を行っていきます。カラー写真はもちろん、ダブルトーンを使った処理なども多くの実績があります。特殊な効果を求めたいものなどについては、それぞれの現場の様々な知見を集めて検討することもよくあります。現場のスタッフも打ち合わせに参加が容易ですから、その狙いを共有して、最も効果的なものを作り出すように一丸となって取り組むことが可能です。実際に試してみないとわからなものも多い部分ですから、経験の豊富さは大きな違いとなって現れます。
製本でも、例えばドイツ装やフランス装といった、少し変わった製本の実績もあります。製本業界では通じる言葉ではありますが、一般的とは言い難く、やはりきちんとした打ち合わせが必要なものです。
私たちは、紙の良さを変わらず伝え続け、またその制作がきちんとできるように体制を整えております。すばらしい本を求められる際には、ぜひご一緒させていただければ幸いです。

進むデジタル化対応

一方で最近はデジタル化、ペーパーレス化の流れの中で、そちら側のニーズにも積極的にお応えしています。グループ会社の出版社では、電子書籍のほうも力を入れていて、コミック・文庫を合わせて相当数のタイトルを出しており、売れているものも多数あります。そのため電子書籍化するノウハウを誠晃印刷では多数積んでおります。
電子書籍のデータの作り方には種類があり、コミックではコマ割りごとにアクションをつけていくようなやり方から、紙面をそのまま画像としてスキャニングして作成したようなものまであります。電子書店の求めるフォーマットにもよるところもありますが、読まれ方のニーズの違いも大きいのです。もちろん、作成するコストも変わってきます。誠晃印刷では、もちろんそのいずれの形でも処理することが可能ですし、どういうやり方でどういったフォーマットが良いかまで、そのメリットデメリットをご提示してご提案することができます。
出版社をグループにもっているので、出版社の事情を理解しておりますし、出版社としての情報までもっていることも強みです。その背景も認識しないまま、安かろうのほうに流れて、結果的にどうにもならない、動きが出ない、という話はよく聞きます。そのようなことにならないうちに、早めに正しく手を打つことが肝要です。

電子と紙のコラボレーション

最近増えてきているのは、電子書籍として一定の反響が得られたものを、紙化して出版するというパターンです。紙での出版は、印刷代や紙代というところが絶対的に発生してしまうので一定のリスクをはらんでしまいますが、それも電子書籍での状況を踏まえると、ファンに受け入れられるかどうかという点では、ある程度の予測がつきますので、リスクを回避できます。不透明な出版の世界で、電子書籍をテストマーケティング的にも使うのは、不確実性を下げるためには、とても有効な手段です。
出版の世界は歴史もあり、多くの出版社は様々なコンテンツ資産を持っていて、うまく使えば新たな価値を生み出せる可能性があります。コンテンツ資産は、デジタル展開で活かせる可能性も大いにあり、デジタルと紙のコラボレーションにより、紙が再び輝くようなことを実現させていくべきではないでしょうか。
出版業界は、なかなか難しい時代に置かれ、ジレンマも抱えながら、難しいかじ取りが求められています。歴史と栄光を持つ文化の担い手に、あらたな展開のお手伝いをさせていただくことは、当社にとっても喜ばしいことです。どうぞ、お気軽にご相談ください。

誠晃印刷の対応例

写真集

印刷にも製本にもこだわるケースの多い写真集。印刷に際しての色づくりは、美術印刷として当社プリンティングディレクターが一体となって、綿密なお打合せをさせていただきます。印刷も社内で行うことを基本とし、目の行き届く進行を行っていきます。
製本も、経験豊富な営業が現場と折衝しながら設計していきます。実績を見ていただければ、その確かな力を感じていただけることでしょう。

美術本

写真集と並んで、色調を言われがちな美術本。写真集と並んで、美術印刷といわれがちなものです。現物を現場に持ち込めないという状況でも、現物を見ながら赤字を入れて持ち帰り、合わせこみ作業を行います。また、表現が難しい金銀や蛍光といったあたりの表現方針についても、お打合せをさせていただきます。
もちろん、製本も安心してお任せください。

一般書籍

一般書籍といっても様々ではありますが、特に写真を多用している書籍については、当社にご相談すれば喜んでいただけると思います。品質を保ちつつ、コスト削減策などもご提案させていただきますので、一度ご相談ください。品質はどうでも良く、とにかくコスト、という場合は、ご遠慮いただいたほうがいいかもしれません。

文庫本

誠晃印刷では、菊全判1+1色機という機械を2台そろえております。こちらは、文字中心のモノクロの印刷物を、両面を一回で印刷してしまおうという機械で、文庫本などには力を発揮します。比較的小ロットでも対応しやすい機械で、実績も豊富にございますので、どうぞご相談ください。取次搬入なども、常に動いておりますので、ご安心ください。小ロットからの同人誌も、お受けします。

コミック

こちらも、文庫本同様当社の機械が威力を発揮します。同じ作品を電子書籍と紙の両方で展開するケースも当社では対応しておりますので、すべて含めてご相談ください。同人誌としての出版もお受けできます。本屋で売られている本と同じラインで、あなたの本を作ってみませんか?カバーなどのカラー印刷で補色を入れたりして凝るケースもありますが、そういったものもお任せください。

雑誌

雑誌といっても色々ありますが、当社では色にこだわった高級な雑誌をつくるお客様にご好評いただいています。そのようなものは、かなりきちんと色補正をしながら、印刷も細心の注意の元進めています。大量ロットに対応する「(巻取)輪転機」は当社にはないですが、誠晃印刷の製版での色づくりと、外注先とはいえ現場での品質管理を見込まれて、依頼されることもよくあります。お困りのことございましたら、ご相談ください。

社史/記念誌

頻繁に作ることのない社史や記念誌などの書籍は、安心して任せられるところがわからないケースがほとんどです。当社は出版社の子会社である「大誠社」を持つため、企画・編集までさかのぼってお受けすることができます。カメラマンのご相談も承ります。出版社にかかわっているスタッフたちですから、腕は確かです。関係の方々にインタビューさせていただきながら、様々に資料を集めて、原稿を起こし、作り上げていくことも可能です。安心してお任せください。
印刷・製本はもはや言うまでもございません。いい本をおつくりします。