【白インキの使い方と印刷データの作成ポイント】
白インキは、通常のCMYKインキでは表現できない「白」を再現するための特色インキです。白い紙を使うときは基本必要ないですが、透明フィルム、クラフト紙、銀紙などの地色が白ではない、もしくは透明の素材に印刷する際に使用されます。
下地としての白として使用すると、CMYKの色の発色が良く見えるようになります。透明素材や銀紙なら、光の透過が抑えられ、紙に印刷したような見た目に近くなります。この使い方の場合は、CMYKの印刷の前に白を印刷する必要があります。
また、例えば銀紙に白文字など、白そのものをデザインとして見せたい場合は、印刷の順番は他との兼ね合いもありますが、最後に印刷することが多いです。
■ データ作成時のポイント
– Illustratorでは白インキ用の「スポットカラー」を用意し、「White」などと名付けるのが一般的です。
– そのスポットカラーを使って、白を印刷したいエリアに着色します。
– 白インキのオブジェクトには「オーバープリント設定」が必要な場合もありますので注意。(これは、どの順番で白を刷るかで変わります)。
■ 注意点
オフセットの白インキは性質上濃度があまり出ません。ゆえに、できるだけ濃度を上げて印刷をすると、いわゆる盛りすぎの状態を誘発し、文字のつぶれなどのトラブルを起こしがちです。濃度をもとめたいときはホワイトダブル(2回刷り)などの手も有効ですが、その場合同一版だと版ずれの問題などが起こる可能性があるので、トラッピング処理をした版を用意するほうが無難ですので、ご相談ください。
デザイン上はっきりとしたホワイトが必要な時は、オフセット印刷のみはあきらめ、シルクスクリーンのホワイトや、ホワイト箔の箔押しをつかったほうがよいです。
「白」を使いこなせば、表現の幅が大きく広がりますよ。
