オフセット印刷の流れ

オフセット印刷とよく聞くけれど、実際どんなもの?という方もいらっしゃるでしょう。ちょっとご説明をしながら、実際の印刷機にかかる様子をお伝えしましょう。
まず、出版印刷、商業印刷など種類分けすることがありますが、これらは用途の違いによる分け方で、実際にはほぼ同じ機械(現在ではオフセット印刷機が大半)を使って印刷します。

一方で、帳票印刷は同じオフセットでも連続型の専用の機械を使うことが多く、パッケージ印刷は扱う紙が厚いため、機械の設定(仕立て)が厚紙専用となり、そのほかの設備も含めてパッケージ専用工場となっていることが多いです。

オフセット印刷というのは、技術的機構での分類で、ほかには凸版印刷、凹版(グラビア)印刷、孔版(シルクスクリーン)印刷などがあります。
オフセット印刷は、現在もっとも一般的になっている印刷方式で、紙の印刷物の多くはこの印刷方式と考えてほぼ間違いないでしょう。

絵柄部分にインキが「版」から、ゴムのシート(ブランケット)に転写されたのちに紙に再転写される方法から、「off-set(オフセット)」と呼ばれています。
版面には現像されて絵柄ができておりますが、絵柄のある部分は水をはじき、絵柄のない部分は水を受け入れる構造になっています。

機械上でまず版面に水分を与え、その後に油であるインキを版に塗ると、水と油の反発効果でインキの付くところ着かないところができ、そのできた絵柄がそのままブランケットから紙に転写されていくのです。通常のカラー印刷は墨(クロ)、藍(アイ)、紅(ベニ)、黄の4種類のインキで印刷されます。写真などはそれぞれのインキが小さい「網点化」されて、重ねられていきます。

印刷物をルーペなどで拡大すると、小さい点の集合になっていることがわかると思いますが、離れて見るとそれらの色が混ざって、通常のカラーの写真のように見えるわけです。

校了した印刷データが製版印刷工程に来ると、まずは網点化して、データ上4色に分けます。この分け方も実はいろいろな設定があり、印刷会社によってはインキを節約するような分け方をしたりします。その場合色はそれなりに出ますが、特に暗部の深みが欠けることになります。
本当は、きちんと作った印刷物とそうでない印刷物を比較をすると一目瞭然なのですが、実際にはそれを比較する機会があまりないので、そんなものかということになってしまっていることが多いのです。

次に、そのデータを色ごとに印刷用のアルミの板(PS版)に焼き付けを行います。
以前はポジ出力→刷版作成という工程で、アナログ的に中間材料が入る分精度が落ちていましたが、現在ではCTPが普及し、印刷版までデジタルで出力されるようになりました。

印刷工程ですが、先ほどのカラーの印刷を実現するために、決まった位置にそれぞれの色を置いていくこと(見当)が重要になります。合わせこむ基準になる線(トンボ)がありますが、その太さが通常0.1mmです。これがきれいに重なることを目指して位置を合わせていきます。

紙もアナログ的なものですから、印刷機を通っている間に伸び(紙伸び)なども発生するので、ちょうど良い加減の辺りに調整をしていきます。毎時10000枚以上の高速で、0.1mmよりもはるかに精密な精度を保つわけですから、印刷機は大変な精密機械なのです。印刷機は、回転方向には無理ですが、横方向にはそれぞれのインキを供給する量を細かく変えることができます。

この調整によって印刷物の色調が変わるわけですが、相当に微妙なもので、油断ができません。各色のインキの濃度には各社基準を設けていますが、基準濃度の範囲内だとしても相当の色の違いが発生します。ネット通販印刷の品質が良くないことの理由の一つがこの点です。ためしに、同一のデータで複数回発注をして出来上がりを比べていただくと、よくわかると思います。

当社では、校了となった色校正やカラーマッチングされた簡易校正を目視しながら、濃度管理をしつつ最終的には人の目で合わせこんでいきます。検品をしながら、印刷物が刷り上がると、乾きを待って、加工工程に向かいます。まだまだ油断はできませんが、印刷屋として大きな山を越えたことは確かでしょう。

東京都新宿区(神楽坂)にある誠晃印刷は、オフセット印刷中心に高品質の印刷物をご提供いたします。印刷ばかりでなく、加工についても豊富なノウハウがありますので、お客様のご要望をいろいろとお伝えください。
個人情報の関係の印刷は、何と言っても情報漏洩に不安を抱かれるお客様が多いですが、誠晃印刷ではプライバシーマークを取得して万全の態勢を取っております。社内に内職部隊も設置しており、管理された場内で仕事を完結することも可能ですので、どうぞご安心ください。

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