インパクトを与える特殊加工印刷

「特殊加工印刷」というものはいろいろとありますが、定義は非常に漠然としています。
一般的には「シルクスクリーン」や「箔押し」などを指すでしょうか?
「特殊」と言われるだけに、一般的に使用頻度はさほど多くなく、はまったときの効果は高い反面、コスト高にもなりがちです。特殊加工の代表格「シルクスクリーン」は、印刷として自由度が高く、いろいろなことができます。

  • 色調の濃度を上げて、はっきりと出したいとき
  • 金属感のより強い金や銀を表現したいとき
  • 濃度のあるツヤを出したいとき
  • ニスを盛り上げて、存在感を出したいとき(シルクの盛り上げ、もしくはUVデコレートなどと言われます)
  • 温度によって色が変わる印刷をしたいとき(示温インキ)
  • 香り付きの印刷をしたいとき
  • フェルトのような毛の雰囲気を紙の上に再現したいとき(フロッキー加工)
  • 暗いところで発色するような印刷をしたいとき(蓄光インキ)

などが代表的なところです。

こういったものは、商業印刷ではDMやポスター、POPなどの販促ツールに使われることが多く、出版印刷では表紙に使われることが多いでしょうか。どちらも、インパクトを持たせながら印象も重視したいものですね。特殊印刷を活用すると、文字が読めない子どもや外国人にも強い印象を与えることができます。

実際には、上記のような基本のところから、さらに紙や箔押しや印刷を組み合わせると、思いもかけない効果を生み出します。例えば、箔押しのメタル調のところや、アルミ蒸着紙(金紙、銀紙など)に対してシルクスクリーンのニスの盛り上げを使ったりすると、金属彫刻調の見た目を持たせることができたりします。金属の上にニスがのっている状態ですが、視覚的にはエッチングをかけたように見えるのです。アッと思わせるPOPなどの販促ツールには、効果が高いのではないでしょうか?

しかし印刷会社は具体的な効果を知ってはいても、デザインに落とすことができません。
一方で、デザイナーさんはサンプルなどで情報を入れてデザインイメージを広げる方はいらっしゃいますが、何もないところから全く新たな世界観、となるときには難しいのではないでしょうか。そういうときは蓄積を持った印刷会社としっかりと打ち合わせをしながら作り上げることが重要です。

一方で、そういったように特殊なものとなるので、細かいノウハウまでしっかり蓄積している印刷会社はさほど多くはありません。同じ仕事のはずですが、人によって知識の量が全く違います。例えば、特殊な用紙で「パチカ」「ヴィベール」といった用紙もありますが、ご存知でしょうか?

ちなみに、「パチカ」は熱をかけてカラ押しすると、押されたところが透明になる特性を持った紙、「ヴィベール」は起毛の布に紙を裏打ちしたもので、印刷適性はない紙です。
品質は、こういった知識でも違いが出てくるのです。

印刷会社は同じように見えて、大きな違いがあります。誠晃印刷は確かなノウハウに裏打ちされた会社ですので、何かここ一番のときには、是非ご相談ください。

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