RGBとCMYK
デジカメで撮影し、DTPで処理をして、印刷データを作成する一連の流れの中で、どうしても関わるRGBとCMYK。
RGBは、光の三原色といわれるレッド、グリーン、ブルーの3色で、デジカメやディスプレイでの色で3色を掛け合わせると白になります(加法混色)。CMYKは、色の三原色といわれるシアン(藍)、マゼンタ(紅)、イエロー(黄)に黒を加えたものです。印刷に使われるのはこちらで、CMYは掛け合わせると理論的には黒になります(滅法混色)が、実際にはCMYのみだと締まりがないので、黒を暗部に補色的に入れているのです。
RGBとCMYKの色調が完全に同一リンクしていてくれればよいのですが、実際には再現色域が違い、CMYKのほうが狭くなります。ゆえにRGBからCMYKに変換をかけると色が濁ってしまったという印象になることが多いのです。
このRGBからCMYKへの変換テーブルのことを「プロファイル」と言います。例えばRGBで白を表現するならR100%G100%B100%(実際には各色256階調なので#FFFFFF)で良いですが、印刷で黒を表現したくてC100%+M100%+Y100%+K100%という版で印刷すると、実際には後からのせたインキが十分に転写されないために締まりのない色となってしまいます。ゆえに一般的に4色のインキ%の合計は最大320%程度にすべしといわれますが、そういったアナログ的な性質も加味してプロファイルは作られています。当社では目指したい色調に向けて独自のプロファイルを使っています。
このRGBとCMYKの差異は、オフセット印刷の宿命的課題となります。これを何とか埋めるべく、当社ではプロファイルの工夫に始まり、記憶色を加味した色調補正、「高演色インキ」の使用、さらに蛍光イエローや蛍光ピンクの使用、アルミ蒸着紙の使用といったところまで様々な手法で、自然な見え方を保ちながらも直感的に普通の印刷ではないと思われるレベルまで高めていて、必要に応じてそれらをご提案しています。蛍光イエローなどをこういう形で使用するのは特殊印刷といってもいいと思いますが、実際には品質のためにつながっている話であるということが、ご理解いただけるでしょう。特殊印刷も特別なものではないのです。
