【折り加工の種類と設計】

折り加工は、断裁仕上げや抜き仕上げ以外の、多くの印刷物が通る工程です。折本は断裁機を通らないまま折る場合も多いので、断裁と同じくらいよくある加工工程といえるでしょう。

もっとも単純な折りは二つ折です。どの折でも言えることですが、折線上に重要な情報は置かないほうが基本的にはよろしいです。展開A3→二つ折りしてA4、といったようなものが多いですが、場合によってはあえてずらして変化を出したりすることもあります。

2本の折線があるのが三つ折ですが、巻三つ折(片観音折)と外三つ折(Z折)に分かれます。うっかり同じ展開サイズと考えがちですが、例えばよくある100×210mmの仕上がりサイズの場合、巻三つ折りは中に折り込まれる部分が短くなるので、展開は297×210mmなどとなるのに対し、外三つ折りは3面とも100mmなので300×210mmとなります。

両観音折は左右から中央へ折る構造で、開いた際の視覚的効果が高く、デザイン的にはよく使われる折り方です。しかし左右のバランスが見た目に直結するため、気を遣う加工でもあります。展開は4面が横に長くつく形となるため、仕上がりサイズ次第ですが紙の取り都合上無駄が発生しやすいです。高価な紙を使いたい場合は、思わずもったいないという気分にもなりがちですが、仕上がりサイズを変えたり折り返しの幅を調整することで、回避することもできるかもしれません。この辺りも、デザイン側と製造側のコミュニケーションが重要な場面です。

蛇腹折(経本折)は山谷を繰り返す折りになりますが、折のズレが徐々に増幅されたり、紙厚の影響を受けたりするため、きれいに仕上げるには技術が求められる折です。機械セッティングにも時間がかかりますし、折機のローラーで押し切れないくらいの山数や紙の厚みがある場合は、前もって筋を入れたり最後の折りだけ手作業をはさんだりといった、人知れない苦労をしている場合もあるのです。

折の場合、紙目の計算が重要となります。基本は紙目に沿って折りたいところですが、例えば十文字折のように90度回して折る場合は最後の折を紙目に揃えるように設計します。紙目に反して(逆目)折ると、紙の反発が強いため折りづらく、割れなども発生しやすくなります。したがって紙目は合わせたいのですが、特に特殊な高価な紙だとサイズや紙目が限定されることがあり、悩ましいことも多いです。この辺りの効率的な設計の仕方も、制作サイドと製造サイドの早い段階での調整が重要です。

よくある100×210mmの巻三つ折りのリーフレットなどでは、ある程度の大ロットで輪転機を使う場合、あえて逆目にすると印刷効率がよくなる場合があります。当然折は汚く、割れも発生し、紙くせにより変なよれ方をするので一目でわかりますが、結構世間ではこういう印刷物を目にします。品質重視の当社ではこういう設計はしませんが、安かろう、悪かろうの典型例ですね。

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