【RGB印刷といわれるものは?】

最近、ネット印刷などでも「RGB印刷」という言葉をよく見かけます 。これは、実際のところどういったものなのでしょうか 。

各社で細かな仕様は異なる可能性がありますが、一般的にオフセット印刷であれば「カレイド」などの広色域インキを使った「高演色印刷」を指し、オンデマンド印刷であればマシンの持つ広色域を活かしたデータ変換処理・出力のことを言っているようです。では、技術面から見ると、実際のクオリティはどうなのでしょうか。

まず、当社も数多く手掛ける「高演色印刷」ですが、これは正しく設計・管理して刷れば非常に高い効果を発揮します 。しかし、通常印刷と比較して広がる色の範囲は全体の1割程度で、しかも、あらゆる色が万遍なく鮮やかになるわけではなく、「新緑のような鮮やかな緑」や「あざやかなピンク系」といった特定の色だけがピンポイントで広がるイメージです。そのため、その広がった部分に色が存在しない絵柄(全体的に落ち着いた色調の絵など)であれば、通常印刷と何ら変わりません 。つまり、まずは「印刷する絵柄が適しているかどうか」が極めて重要になります 。また、本来はAdobe RGBなどのデータを入稿してもらい、特別なCMYK変換を行わなければ本来の良さは引き出せませんが、印刷時の濃度管理も含め、このあたりの運用の質は各社で大きく異なると推察されます。

一方、オンデマンド印刷機は、オフセット印刷と比較してもともと色域(表現できる色の範囲)を広めに出せるポテンシャルを持っています 。通常はオフセット印刷の仕上がりに合わせる(整合性をとる)ためにあえて色域を制限しているところを、プリンター本来の色域に広げて出力するイメージです。ここは導入機材のスペックにもよるため一概には言えませんが、実際にどの程度色域が拡がるのか、また色域が広がったとしても、オンデマンド特有の質感のアラ(トナーの乗りや色ムラなど)は出ないか、実際裏側でどういう自動処理フローになっているかで、品質は大きく変わってきます。

いずれにせよ、各社の作業フローや機材、管理体制はバラバラなのが実態です。しっかりと技術を確立して運用しているところもあれば、自動処理に頼ったアバウトな仕上がりのところもあるでしょう。これは通常の4色印刷でも同じことが言えますが、特殊な再現を求める「RGB印刷」だからこそ、依頼をする際の業者選定はより重要になると言えます。

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